（今回は、教会の指導者となるペテロを、少しずつ整えられるキリスト、についてふれたいと思います）
『彼らが（＝漁（りょう）にでていた弟子たちが）食事をすませると、イエスはシモン・ペテロに（＝キリストが捕らえられたときに逃げだし、また裁判をうけているときに、キリストを三度知らないと他人のふりをしたペテロ。心にそうしたしこりをのこしているペテロに）言われた、「ヨハネ（＝ペテロの父の名。この福音書を書いたヨハネとは別人です）の子シモンよ、あなたはこの人たちが（＝他の弟子たちが）愛する以上に（＝なおここの直訳は、これらよりも、であり、この場合は目の前のパンや、大量にとれた魚よりも）、わたしを愛するか（＝これらよりもわたしを一方的な愛で愛するか。なおここでの “愛する” には、アガパオーということばが使われており、これは見返りをもとめない一方的にそそぐ愛という意味があります。キリストはご自身を見捨てたペテロに、こう尋ねておられます）」。ペテロは言った、「主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです（＝キリストを見捨てたペテロには、とても一方的な愛をそそいでいますとは答えられません。そこで友情の愛を意味するフィレオーということばをもちいています。なのでペテロとしては、こうしてキリストからの愛をうけて、また神からの愛をうけていることで、はじめてそれに応えるかたちで、フィレオーという相互関係の中で成り立つような愛のことばを返しているのです）」。イエスは（＝このペテロのことばをうけて）彼に「わたしの小羊を養いなさい（＝キリストを信じて、まだまもない者たちをみちびきなさい）」と言われた』
――――――――――――――――――――
（ペテロは逃げだした弟子たちの中でも、さらにキリストを知らないと他人のふりまでした人物です。ですが神には、このペテロを教会の指導者として伝道にはげませるご計画があり、そのために彼の心のしこりをとりのぞくはたらきをしておられ、こうしてキリストが歩みよっておられるのです。どうか一人でも多くの方がキリストを信じて、神に従事していけますように。イエス・キリストのお名前によってお祈りいたします）
